理由は２つと言われています。

• 第一に、世界中で根強い⼈気と信頼があり、普及していること
• 第二に、他の占いと明らかに異なる、科学的な裏付けがあること

糸川博士は、著書「糸川英夫の細密占星術（主婦と生活社）」の中で占星術を 惑星の運行と人間の運命の関わりを明らかにし、そこから行く手を、正確に予測、判断していこうとする科学と要約している。

すなわち、糸川博士は占星術を科学と捉えており、科学者が科学研究に取り組むのは、至極当然のことでした。

その科学研究の成果物として、1977年に日本初の「科学的に運勢を自動計算するWEBサービス」である「細密占星術」が誕生しました。

また、糸川博士は科学と占いの関係について、このようにも述べています。

人の運命が”環境”で左右されることは申すまでもない。
景気がよいときと、不景気なとき。気候のよいとき、不順なとき。晴れの日、雨の日。
こういう人間をとりまく環境の中で、”宇宙”は基本的なベースである。
環境を考えるならば、まずは宇宙から第一歩を踏み出さねばならない。
つまり、宇宙がどういう状態にあるか。地球の氷河期が、太陽の黒点とかかわりがあることはよく知られている。
私どもに、もっとも身近な天体は、もちろん太陽と地球と月である。
しかし、太陽の運命は、宇宙全体の運命の中でひとつであることを考えると、宇宙全体と私どもの運命の間に、ある相互関係がある。と仮定してもよい。
天体の配列と人間の運命を結びつける、という発想が、かくして生まれてくる。
この間の存在する因果関係のひとつひとつを解明できるほど、現在の科学は進歩していない。
科学はいつも幼児であり、未完成なのである。だからいつも仮説と空想と実証の繰り返しをつづけている。
科学と”占い”を結びつけることが”科学”を冒涜する、と考える人がいたなら、科学の実体を知らない人であろう。

ただし、糸川博士は性別、年齢、出生地を不問とする12星座占いには否定的でした。

理由は、生まれた瞬間の天体の運行状態があいまいなマスプロ占いであり、同じ星座に属しているというだけで、何百万人が同じような運命をたどるというのは非科学的で正確性に欠けるからです。

⼀⼈⼀⼈⽣まれた場所も持って⽣まれた性格も違うはずであるというのが、糸川博士の考えでした。

天⽂学という科学を基盤として、その⼈の出⽣データ（⽣年⽉⽇、出生時間、性別、出生地等）を元に細密なホロスコープを描き出し、経験的事実と占星術上の経験によって、その⼈の「本質」と⼀⽣の「運命」の傾向を示す。

それが、糸川博士が目指した細密占星術でした。